ニュース&トピック
2018年10月26日
遠隔地間でのデータ移動/データアクセス高速化製品
「Ultimate X/Radical Xシリーズ」を日本で販売開始
1PBのデータを23時間程度での移動を実現
コアマイクロシステムズ株式会社(本社:東京都板橋区、代表取締役社長:高橋晶三、以下コアマイクロシステムズ)は、2018年9月10日に米国企業Vcinity社との間で日本で初となるValue Reseller契約を締結し、遠隔地間のデータ移動やリモートデータアクセスを高速化するソリューション「Ultimate X」および「Radical X」シリーズの販売を日本で10月26日より販売開始いたします。
■ Ultimate XおよびRadical Xシリーズについて
遠隔間での高速ネットワークを実現するマネジメントシステムの「Ultimate X」およびネットワークインフラとして使われるファブリックエクステンダの「Radical X」シリーズは、拠点間を結ぶ物理回線、衛星回線などのWAN帯域を効率的に使用することで、拠点間でのデータ移動やリモートからのアクセスを効率的に行うための製品です。また、距離によらずデータ移動やリモートアクセスへの制約を取り払う画期的なソリューションです。
TCP/IPなどの従来のプロトコルや手法では、ネットワーク帯域に使用効率が30%程度でしかないのに比較して、Vcinityのプロトコル方式では、ネットワーク帯域の95%程度を利用することができます。また、従来の手法では、距離が長くなるとリカバリーなど余分なオーバーヘッドが増えるため大きなデータの移動には困難が伴いましたが、Vcinityでは、距離に関わらずほぼ同じ転送効率を実証しています。これらのことにより、従来の手法ではデータを移動する前に、データの圧縮や重複排除などの前処理を行うのが一般的でしたが、Ultimate XやRadical Xを使用した環境では、それらの余分な作業も不要となり、コンピュータ資源の無駄や余分な作業工程を省くことが可能になります。
■ 1PBのデータを23時間程度で移動(テスト環境)
下記のテスト環境で1PBのデータを23時間程度で移動することが実現できています。
- それぞれのペアになった2台のサーバからは12.6TBのデータセットを13〜14回(総転送量を1PBにするために4サーバペアのみ14回実施)転送
- データセット12.6TBは様々な種類の10GB/50GB/100GB/250GB/1TBのファイルで構成
- データセットはVcinity社Ultimate Xのファイル同期機能Access Xを使って移動
- それぞれのペアになったサーバはInfiniband経由でファブリックエクステンダRadical Xに接続
- パケットロスを防ぐために個々のRadical XからWANへの接続は16.66Gbpsに制限
□ テスト結果概要
- 1.00556PBのデータ転送を3種類の方法で実験し、いずれも23時間程度で完了
- それぞれ23:19:19、23:15:48、23:13:28で、平均23:16:12
- 全サーバペアでの12.6TBのデータの移動は、3回実施の平均1:44:17(上記表参照)
- 実験結果では、14回の転送を行った4サーバペアでのデータ移動が最速
- ネットワーク帯域の利用効率は、全サーバペアでの転送においては96.9%
- 実験結果では、14回の転送を行った4サーバでのデータ移動時に最大の使用効率97.8%
■ Ultimate X、Radical Xシリーズの主な特徴
□ 既存環境に簡単に導入/使い勝手の良さ
- 様々なストレージ、コンピュータ環境にて適合(NAS/SAN/Object/NFS/SMB)
- 余分なライセンスは不要/統合データプラットフォーム
- 圧縮、重複排除などによるデータ操作は不要、回線の使用効率を強化(最大95%の使用効率)
- 物理回線、衛星回線を含め、すべてのWANサービス環境に対応
□ グローバルなネットワーク環境でもローカルアクセスのような高速性
■ 製品ラインナップ
□ Ultimate X コンバージドデータアプライアンス(要望に応じて個別仕様に対応可能)
- サイズ:19インチラック搭載1U筐体
- CPU:Xeon CPU × 2
- メモリ:64GB ECC DRAM
- ドライブ:1.6TB NVMe × 2
- ドライブ:
960GB(480GB SSD × 2 / Ultimate X 1001e)
3.2TB(1.6TB NVMe × 2 / Ultimate X 1010e)
- LANインターフェース:
1G Ethernet(RJ45) × 2
10G Ethernet(SFP+) × 2
- WANインターフェース:
1/10G Ethernet(SFP+) × 2
- 電源ユニット:600W × 2
- 電源:100-240V
- 消費電力:400W未満
- Command X 統合管理ソフトウェア
- Access X ファイル管理ソフトウェア
- Sync X ファイル同期ソフトウェア
□ Radical X 1040 ファブリックエクステンダ
- サイズ:約 41 × 199 × 474 mm
- スイッチング能力:120Gbps non-blocking capacity
- インタフェース:
250Gbpsインタフェース帯域
1/10G Ethernet(SFP+) × 6(オプションで1GbEを選択可)
4XFDR InfiniBand(QSFP+) × 2
40G Ethernet(QSFP+) × 2(オプションで選択可)
- マネジメントインタフェース:
10/100/1000Base-T(RJ45) × 1
RS-232 シリアルコンソール(RJ45) × 1
USB × 1
- 電源:100-240V
- 電源ユニット:225W × 2
- 消費電力:200W未満
- ユーザインタフェース: WebベースGUIおよびCLI
□ Radical X 1100 ファブリックエクステンダ
- サイズ:約 44 × 439 × 541 mm
- スイッチング能力:600Gbps non-blocking capacity
- インタフェース(写真のモデル):
360Gbps インタフェース帯域
40GE × 2, 25GE × 2, 1/10GE × 4
100GXME × 1, 25GE × 2, 1/10GE × 4
※その他可能なインタフェース(組み合わせは要相談)
- multi-rate(OC-12/48)SONET/SDH ports
- OC-192 SONET/SDH ports
- 4XFDR InfiniBand QSFP+ port
- EDR InfiniBand ports
- FDR InfiniBand ports
- マネジメントインタフェース:
10/100/1000Base-T(RJ45) × 1
RS-232 シリアルコンソール(RJ45) × 1
- 電源:100-240V
- 電源ユニット:800W × 2
- 消費電力:600W未満
- ユーザインタエース: WebベースGUIおよびCLI
□ Radical X 1001e(1G)/1010e(10G)FX-eネットワークカード
- ホストインタフェース: x8 PCI Express Gen 2
- 外部インタフェース:
1/10G Ethernet(SFP+) × 2
10GBASE-SR(300m)/LR(10km)/ER(40km)/ZR(80km)
ファームウェアにより1Gもしくは10G として動作
- サイズ:ハーフハイトPCIeカード(約 68.90 × 167.65 mm)
- クーリング:対流式クーリングシステム/パッシブクーリング可
- 表示部:SFP+毎にLEDを装備(リンク状態/スピードを示す)
- 消費電力:25W以下
■ Vcinity製品ページ
詳細は以下のページをご覧ください。
https://www.cmsinc.co.jp/products/vcinity.html
■ Vcinity社について
Vcinity社は、2000年にBay Microsystems社として米国カリフォルニア州サンノゼで、ネットワーク用のセミコンダクタを開発する企業として設立され、2006年からは米国政府機関に採用されIbex WAN ゲートウェイ製品を投入し、ネットワークの使用効率を高めるソリューションの提供に注力するようになりました。2016年に現在のUltimate X(旧MAX DXシリーズ)、2017年に現在のRadical X(旧FXシリーズ)を販売開始しています。32のパテントを保有します。
2018年10月15日に「Bay Microsystems」から「Vcinity」に社名を変更し、製品名なども変更しています。
お問い合せ
コアマイクロシステムズ株式会社
TEL:03-6279-8501
お問い合わせフォーム
- ※記載の各種名称、会社名、製品名、ロゴなどは、各社の商標または登録商標です。
- ※仕様、デザイン、価格は改善などのため、予告なく変更する場合があります。
- ※本サイトに記載の価格には消費税は含まれておりません。