近年の顕著なストレージテクノロジーの進歩により、最新のストレージ装置は、以前よりスループットとデータ容量は大幅に向上したものの、レスポンス時間については、依然として磁気ディスクヘッドのシークや回転待ちといった機械的な動作を伴うため、その時間短縮には限界があります。そして、多くのデータベースシステム等のアプリケーション性能はスループットではなく、データアクセスのレスポンス時間に依存するケースが殆どです。そのため、CPUを速くしても、システムの性能向上は期待はずれだったというケースが多くなってきています。
これらのデータアクセスのレスポンス時間のボトルネックを解決するために従来から半導体ディスク製品が市場に存在していました。また、高価な大型RAID装置(*1)では、オプションのメモリ増設を行うことにより、高速なメモリディスクエリアとして利用可能でした。しかしながら、これまでの製品は、その価格ゆえに、ごく限られた分野でしか応用されていませんでした。最近、低価格化が進んでまいりきましたが、依然として、現在の半導体ディスク装置の市場価格は、高嶺の花の存在です。その理由としては、専用装置として開発され、少数しか市場にない部品や古い世代の技術を使用して作られているからです。コアマイクロでは、汎用のかつ高速な最新テクノロジーをいち早く半導体ディスクへ応用することにより、低価格かつ超高速な半導体ディスク装置を開発することに成功しました。
また、最近、Flashメモリを応用したSSDが脚光を浴びています。Flashメモリは、シーケンシャルライトとシーケンシャルリード、さらにランダムリード性能が高速である特徴を持っていますが、ランダムライト性能に関しては、やはり磁気ディスクと同等程度の性能となってしまう課題があります。SolidSTORは、DRAMメモリを応用しているの、全てのアクセスパターンに対して高速です。そのため、アプリケーションを限定せず、大量のランダムライトが発生するアプリケーションの処理時間を短縮させることができます。
(*1) RAID:冗長ディスク構成のストレージ装置
データをメモリ上に格納していますので、磁気ディスクのようなヘッドシーク時間や回転待ち時間を必要としません。そのため、小さなデータのランダムアクセスにおいても、非常に高いI/O処理を行うことができるように設計しています。また、FCのメディアスピードに近いスループット性能を発揮します。
データバックアップ用HDDのホットスワッパブル2重化ミラー、2重化電源及びファンのホットスワッパブル構成により、ダウンタイム時間を低減しています。
FCインターフェースのため、RAIDヘッドとの組み合わせが可能で、容量、冗長性に対して柔軟なシステムを組むことができます。